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稲葉山城を塵一つなく綺麗に清掃した重治は、菩提山城に戻っていた。
国主龍興は、異常な程重治を恐れている。
「罠が仕掛けられているかもしれない。
蔵が空になっては、いないか?」
びくびくしながら稲葉山城に入った。
龍興を驚かせたのは、まず当時と違い綺麗に掃除された城内であった。
見たところ無くなっている物は無い。
全て元のままであった。
「竹中半兵衛は何を考えているのか?」
龍興は、重治の考えが理解出来ない。
ゆえに底しれない恐怖を抱く。
「竹中半兵衛には手を出すな!」
龍興は、側近に命じて以降一切の接触を断った...。
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