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「マッドサイエンティスト…」(ギンガ)
「あぁ…彼が局員時代だった頃は[トレディアの実験台になる位なら戦線に出る方がマシだ]というのが局員の間で言われ続けてきた」(ジェイル)
「そこまで言わしめたトレディアは一体何の研究をしてたんですか?」(チンク)
「あぁ彼はね…………死した屍を利用した生体兵器を作り出す研究をしていたのさ」(ジェイル)
「そ、それってまさか!?」(ギンガ)
「ギンガ君の考え通り…マリアージュの完全コピーを彼は作り出そうとしてきたんだ」(ジェイル)
「馬鹿げてる…平和を謳う管理局の研究員が非人道的な研究を行おうとしていたのか」(チンク)
「行おうとしていた(…………)んじゃない…実際に行ったのさ(…………)」(ジェイル)
「「なっ!?」」(ギンガ、チンク)
「ウーノ…あのデータを出してくれ」(ジェイル)
「はい只今」(ウーノ)
モニターを操作して二人の前にとあるデータを出した
「これは…新聞の一面?」(ギンガ)
「まぁ今から15年前…私が室長をやっていた頃の新聞さ」(ジェイル)
「何々…[局の研究施設で大爆発!!現在局の調査員が原因の解明中]これが何か?」(チンク)
「その記事は最高評議会が各出版社に圧力をかけて書かせたデマさ…それの真相はトレディアの実験の失敗によるものさ」(ジェイル)
「成る程…でも何で隠ぺいなんか」(ギンガ)
「決まっているだろう…こんな非人道的な実験に局がgoサインを出したら大問題だからね…そしてだ、トレディアはこの失敗を受け局から姿を消したのさ…」(ジェイル)
「そうですか…それでトレディアの足取りとかはご存じ無いですか?」(ギンガ)
「いや…彼は私の居ない間に辞表だけを置いていってね…その二年後には私も犯罪者の役をやっていたからね」(ジェイル)
「あっ…すいません」(ギンガ)
「嫌々、気にしなくて良い…ある意味あの13年間があったから私は医者として真っ当な道を歩めているのだからね」(ジェイル)
「そうですか…」(ギンガ)
「それとこれも重要なんだが…彼はとにかく自分の研究に妄執するたちなんだ…下手したら今でも続けているかもしれないと担当の執務官に伝えてくれ」(ジェイル)
「はい…情報提供に感謝します」(ギンガ)
「フフフ…お役に立てて光栄だよ。変わりと言ってはなんだが私からも聞いて良いかね?」(ジェイル)
「はい…ですがそこまで詳しい事は…」(ギンガ)
「事件の事じゃないさ…娘達の事だよ、今どうしてるのか保護者なりに気になってしまうのさ」(ジェイル)
「それでしたら喜んで」(ギンガ)
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