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7月。
おれ達が、学校に行く目的と言っても、言いすぎでない、部活が終わった。
最後の試合、おれ達は公式戦でも、練習試合でも、一度も勝てなかったチームと対戦した。そして、やはり一度も勝つことなく、負けた。
仲間全員が、コートで泣いた。応援にきてくれてた、クラスの連中も泣いてくれた。唯も、目を真っ赤にしてた。
おれ達の涙は、もちろん、悔しいとか、このバスケをするっていう時間が終わってしまうっていうのもあったけど…。それより、今まで積み重ねてきたもの全てをコートに出し切った、そんな達成感もあった。
全てを出し切って、からからに乾いた心を、涙で潤そうとするような…そんな感じだった。
部活が終わったおれ達に待っていたのは、…勉強だった。
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