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「もう少しだね」 「え?何が?」  唯は、すっと目線を横にずした。目線の先には、あの公園。 「おじさんの命日。」  公園のあのさくらは、まだようやく蕾になったところだ。 「…そうだな…」 「お墓参り、行かなきゃね…」 「ああ、…あのさ、唯…」言い掛けたおれに、唯は、わかってると言いたげな目を向けて、 「来週、一緒に行こうか、おじさんのお墓参り」 と言った。
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