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 唯が、当たり前のように、そんな風に言ってくれたことに、おれは満足してた。  当たり前に言ってくれる、そのことがおれと唯の絆に思えたんだ。  それがうれしくて、 「しっかし、お前も、ヒマだよな」 なんて、つい軽口が口から出た。  とたん… 「…ヒマじゃなくたって、行くよ?あたし…」  傷ついたような、唯の目に、真っ直ぐ見つめられた。  (やべっ…) 「そんな、ヒマつぶしにあたしが、おじさんのとこ行くと思ってたんだ」 「いやっ、ちがっ…」 「陽のばかっ!!」
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