無表情の君と無口の私

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コンビニまでは1キロくらいあり中学校より遠い。 中学校に近いマンションに住むようにここにしたがこういうときに不便である。 20分位かかりコンビニに入る。 サンドイッチを1つと飲み物を1本持ってレジに行く。 お金を払い、袋にいれてもらう。 もう、8時半になる。 早く家に帰ってゆっくりしたい。 コンビニを出ると駐車場の所に集まって駄弁っている人達がいた。 見てないふりをして足を早めて帰ろうとしたときに異変に思われたのだろう。 駄弁っている人達の中で1番ガラの悪い人が話しかけてきた。 「お姉ちゃんこんな遅くに何してるのかな?」 ニヤニヤ笑って近付いて来る男に恐怖を覚える。 一定の距離を保ち後ろにさがる。 近づいて来る男の顔は、気持ち悪く笑っていて。 どうやって逃げようと思考を巡らせて、それでも出てこない答えに苛立ちを覚えた。 助けを呼ぶこともできず、逃げ出そうと思った瞬間、私と男の間に誰かが入ってきた。 その背中はまだ数回しか見たことはないが、この頃身近に感じる人のものだった。
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