微睡みの夢、現の朝

5/7
前へ
/78ページ
次へ
「あら、おはよー主人! 今朝のお目覚めはいかが?」 「さっきの聞いたやろ陽陰はん、最高の目覚めに違いないわい」 リビングにたどり着くと朝飯を美味しそうに頂いてる輩が二名 一人は深くかぶったフードから伺うように首を傾げ、もう一人は椅子の上で胡座をかくという器用なことをしながら意地悪げな笑みを浮かべてる 「クリスの言った通り、珠藻のお陰で最高の目覚めだよ…で、その珠藻はどこだ?」 「食器を片付けた後部屋に戻ったわよ、教師も大変よね~」 「学生やっとる陽陰はんもやろ、早よせな遅れるで…ごっそーさん」 鮭の塩焼きの身をほぐして美味しそうに食べながら返事をするこいつは陽陰"ヒカゲ"、人のなりをしてるが歴とした妖怪変化だ こっちでは学生とアイドルを兼任という隠れ蓑にはやりすぎな働きぶりであるが基本グータラなヒッキーでオタッキーである 食器を流しへ持って行ったこいつはクリスタル、こっちは精霊で出身は北欧なのだが口が日本的に悪い おかしな日本語であると自身でも思うが英語のスラングではなく日本語できたねー言葉をペラペラ喋る、ホントよく喋る 語学は非常に堪能で言葉も紳士なくせしてなぜそこまで汚くなれるのか甚だ疑問だ
/78ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加