【 die3話 】

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オレはあの純真無垢という言葉の意味……ハッキリ言って、ただの世間知らずなバカの事だと思ってた。 あんなんじゃ独り立ち出来ねーし、オレがあん位の頃にはもう、しっかりしていたからな。 “上”の話じゃ、オレもあんな時があったって言うが……正直信じがたいんだよな。……だってよ。 オレとあいつ等と。決定的に違うのは、愛情を目一杯降り注いでくれる両親の存在が、あるかないか。 今なら。まぁ恥ずかしいが、その両親の存在が羨ましく思う。 ここにいたら、命を失った者ばかりに接して来たが、考えてみりゃ……もしかしたらあいつ等以上に落胆しているかもしれないよな。 あいつ等の“道”として最高の選択。勿論天国へと導き、再生・転生の準備をさせる事だろうが……
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