薔薇少女1ー3

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――小さなカゴの小さな死。 ――青い鳥が言いました。 ――「私は一生カゴの中の鳥」 ――赤い鳥が言いました。 ――「私は最後まで抗って見せる」 ――自分の命を諦めた青い鳥は言いました。 ――「早く私を解放して」 ――まだ諦めていない赤い鳥が言いました。 ――「私は精一杯生き抜いて見せる。 自分の命を諦めた愚かな貴方には解らない」 少女はまるで独り言の様に淡々と言い放ちました。 女の子はと言うと、少女に好奇の目を向けています。 「ねぇ、続きは…!?すごい気になるっ!」 少女は相変わらず口だけを"笑顔"にして言いました。 結末はこのカゴの中の鳥が 決める事なのよ それからも女の子は薔薇達だけでなく、小鳥達の世話も進んでやろうとしました。 少女はなにも言いません。 ただ女の子に静かに礼を述べるだけです。 女の子は最初はその小さなお礼の言葉が嬉しくて、お屋敷へ来ては少女のお手伝いをしました。 今は違います。 薔薇達が、少女が、 怖くて怖くて怖くて……。 自分の異変に気付いて襲ってくるんじゃないか、 自分の血を求めてくるんではないか。 今の自分はいつも通りにしている事だけに努める。 自分の心の奥底の恐怖に気付かれてはいけない。 小鳥達も…いつ襲われるか解らないのだからあたしが守らなきゃ。 そう思っていたのです。 真実の扉はいつ開く? 赤い薔薇達は何を知っているのか そして少女は一体……。 女の子は今日もお屋敷へと複雑な心境で足を運んでいくのでした。
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