第一話 美術館・再会

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ある休日の昼下がり、街中を行き交う人混みをすり抜けて、凛と歩く一人の少女がいた 長い銀髪はほんのり赤みがかり、それを頭の高い位置で結い上げて風になびかせる、青眼の少女 ブーツの硬い音を一定のテンポで鳴らしながら真っすぐに歩いていく そして、足を止める 『…ここかぁ』 入り口も、壁も、全てが白で塗られた巨大な建物 その入り口の横に立て掛けられているボードには 【ゲルテナ作品展覧会場】 しばらくその文字を見ていた少女は ブーツをならして 館内へ入っていった
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