第一話 美術館・再会

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プラプラと 適当に館内を歩き回る 様々な題名の絵画や像をじっくりとは言わないが、一回一回足を止めて見て回る 『……。』 なぜダリアがこの美術館に来ているのか 話は数時間前にさかのぼる 『で?そのゲルテナがどうしたの?』 「友達が招待券くれたんだけど、あたし今日用事が出来ちゃって、行けなくなったんだよ」 『じゃあなんで私に行かせようとするのよ…』 「その友達が、感想聞かせてね!って…」 『…。私にどうだったか見てこいってわけ… …ん?ちょっと待って。 これくれた子はどうなのよ?』 「彼氏とデート」 『…………。』 『…まったく、誰も彼も…暇だからって何でも押しつけりゃいいってもんじゃないわよ…』 何度目になるか分からないため息をついて、階段を降りる 道が開けると目の前には、部屋の中央の床に穴をあけたような、巨大なものがあった 覗きこんでみると、まさに闇 深海の底があるような錯覚に陥ってしまいそうな そんな芸術品だった 『…深海の世…名前の通りだわ…』 闇の中に浮かぶ、蛇ともつかない不気味な生き物の絵に寒気を覚え ダリアは足早にその場を去った
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