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痛い。
だが妻を失った哀しみ、苦しみはこんな痛みの比ではない。
妻は逝ってしまった。追い駆けたのに、妻は、行ってしまった。
「助けて……」
多分涙で顔がぐしゃぐしゃになっているだろう。気にする暇などない。大事なのは、妻と再び出逢えるかという事――。
「私を、否、妻を、助けて欲しい」
「貴方は?」
逆に問われる。
何故? 私はどうなったって良い。妻が生きてくれるなら、それでここに留まれる。
「無理よ。だって貴方、まだ生きている。その姿で、里は居心地が悪いんだもの」
「嫌だ」
「螢の光は、“命の光”。貴方はまだ、消えてはいない。どうかまだ、諦めないで」
美女が懇願する。
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