第二章・―想い―

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「信じる」  力強く応えると、静かな声音でありがとうと返ってきた。  そして再び抱きしめる。  長い間探してきた半身にようやく出逢えたような、奇妙な、だけど愛おしい気持ちに満ち溢れ堪らずこぼす。 「こんな事言うの、変かも知れないけどさ……。七海……、愛している」  そこにある手をしっかり握りしめ、もう二度と逃さないよう指を絡める。 「私もよ。愛する貴方」  紛れもなく自分達の気持ちであり言葉なのに、たった今発したのに、まるで以前から決められていたかのようにそう耳元で囁いた。  彼女も嬉しそうに応えてくれる。  ようやく俺達は、全て思い出し出逢えたんだ。  もう二度と離さないからね、七海。
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