屋上女

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今は7月……。 教室は蒸し風呂のように暑い……。 「暑いね……。 ねぇ、理奈ぁー。 涼しくなるような話何かしてよー」 「うんうん! 何かがつんと一発頼むぜ! 三島!」 クラスの子達が怖い話をしろとはやし立てる。 いるよね、こういう人達。 「だめだめ! そんな事したら幽霊さん達怒っちゃうよ!」 断固するあたし。 幽霊さんはそんな話題にするものじゃないんだからね。 「理奈が話さないなら私が話すよ!」 クラスの賑やかし的な存在の女の子が言った。 彼女の発言でクラス中がやんややんやと騒がしくなった。 さすが賑やかし……。 てか、みんな幽霊さんに失礼だよ。 「『屋上女』ってのが居て午後4時44分44秒に屋上女って叫ぶとすごい形相の女がでるんだって……」 彼女は物凄い怖い顔をして得意げに話す。 「ふーん……」 クラス中が何だか静まり返った。 「ありふれてる! すごく作り話みたいだもん……」 どうやら彼女は外してしまったらしい……。 これでもかというくらいクラス中はしんとなってしまった。 ……お気の毒。
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