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僕たちももう一七歳。あと一年で受験生だ。いい加減現実と向き合って欲しいものである。
「あっ、もう電車来てる! 走るよ、はやく!」
でも、未だに子どもの頃夢に見たファンタジーを信じ続ける姿が、なんだか眩しくも感じている。
僕も、夢を見ていたかったから。
『えー、駆け込み乗車は--』
「はぁ、はぁ」
ギリギリ間に合った。宇部山はここから急行に乗って、普通で十三、急行で四つ目の駅で降りた先にあるので、これを逃したら危なかった。その代償に、二人して息を切らしてしまったが、まぁ気にしない。
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