僕の隣の天真爛漫

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 山に入って三時間。既に日はずいぶん傾いていた。そう言えば、そろそろ秋分だろうか。 「あーん、またダメだったー」  結局、いつものことながら成果はなし。そりゃ当然だけども。  今はもう駅にいる。いくら親がいないからと言って、一日中家を空ける訳にもいかない。そういう訳で、帰りの電車が確保できるうちに終わることにしたのだった。  早めに帰って貰えると、僕としては非常に助かる。ここらで、いいか。 「悪い、藍瑠。山の上に忘れ物したっぽいから、ちょっと行ってくる」 「えっ、また? 私疲れたからここにいるよー」  適当に手を振って来た道を戻る。うん、それでいい。藍瑠に来てもらっては、困る。
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