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いつもと変わらない朝がやってきた。
「おはよう、電子!」
元気一杯に真子が現れる。
「おはよう、真子」
真子に声かけられ電子は振り返る。
「おはよう、お二人さん」
二人の背後から亜留が現れた。
「あれ?
金賀君、徒歩?
車じゃないんだね~」
徒歩で通学している亜留を真子は不思議に思った。
「ん、車やめた。
みんなと一緒に行くよ」
亜留は照れ臭そうに頭をかいた。
「それがいいわよ。
意外と楽しいわよ。
ね、電子」
真子は電子に尋ねた。
「ええ。
色んな発見もあるしね」
うんうんと電子は真子の言葉に頷く。
「小さい事からコツコツとな」
そう言って亜留は電子にウィンクをした。
「そうね」
電子は優しく笑った。
「何の話?」
二人の話に真子は興味深々である。
「頑張ってね」
電子は優しく笑いかけた。
「おう」
電子の笑顔に答えるように亜留も笑う。
「ねぇ、だから何の話よ~」
二人の話がわからず真子は気になるようす。
「何でもないわ」
すました顔で電子は答える。
「おう、早くガッコいこうぜ!」
電子に合わせるように亜留は言う。
「教えなさいよ、ケチ~!」
隠す二人を真子はまだ気にしている。そして、この光景を電子と亜留は楽しんでいる。
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