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そんな先輩たちの意見を、きちんと聞きませんといけません。
「だから、素人から始めるのは、とてもキツイと思うが、それはまぁ、オレや皆守も同じだったんで、問題はないだろう」
それにと、要先輩が私の肩を、力強く叩きます。
「とりあえず、キツイと思うが、やってみらんと解らんしな」
「えと……それは……?」
こ、これは、もしかして……。
「頑張れよ、新入部員」
要先輩が、優しく微笑みかけてくれました。
「ほ、本当に宜しいのですか?」
まさか、こんなにすんなりと入部許可を出して頂けるとは思わず、驚きです。
「よろしいも何も、反対されても入部したいんだろう。それに、理由はどうあれ、強くなりたいと思う気持ちは、オレも解るしな」
そう言った要先輩の顔は、何処か寂しそうでした。
強くなりたい想いは、人それぞれです。
きっと、要先輩や皆守先輩も、譲れない『想い』があるやも……。
そしてそれは、庵ちゃん達も同じように……。
「えと、不束者ですが、どうぞよろしくお願いいたします。要先輩、皆守先輩」
「ああ、よろしく頼む」
「そんな畏まらずに、気楽に来て下さって構いませんよ。今日子さん」
真面目で落ち着いた要先輩と、面白くて美人な皆守先輩。
お2人とも、お優しくて、とても良い先輩でした。
剣術部の稽古は、きっと大変でしょうけど、黒姫 今日子、決めた以上は全力で頑張ります!
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