あや篇

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ゆうた邸 ゆうたの部屋 勉強机、ベッド、タンス、パソコン、テレビ…普通の中学生にしたら豪華な部屋。 PM2:00 あや 「どこに座ればいい」 ゆうた 「好きなとこ座ってて麦茶持ってくるから」 あやはうんと頷きベッドに腰掛けた。 もう慣れたようで顔は普通に戻るがちょっと緊張すると真っ赤になる。 ゆうた 「お待たせってベッドに座るとかビックリだよ」 あや 「ダメだった?」 あやの少女漫画の好きなシーンはベッドの上で正座しながらのキスだった。 あやはもちろん正座である。 意外に大胆なあやは 「ゆうた…」 小さい声で呼んだ。 君付けなしで。 ゆうたはなにっていいながあやの正面に正座で座る。 ゆうたは少女漫画を知らないが自然とそうなったのである。 見つめあいながらお互い徐々に引かれあう。 たかだか2~3分の出来事だがお互いファーストキスで緊張して3時間ぐらい経ったように感じていた。 正座で手を下に付け重なる唇。 あやの理想のキス。 お互いが震えながらのキス。 どちらともなく唇が離れ向かい合って二人とも顔を赤くしている。 ゆうたは恥ずかしい気持ちを隠しながらあやの頭を撫でた。
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