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「俺、どのくらい寝てた?」
アマは立ち上がるとカーテンをあけた。
日がスッと差し込んでくる。
眩しい、が、暑くはない。
「朝陽…?」
「ああ。こっちについたの夕方だったし、疲れてたんだろ。朝までぐっすり。ちなみにちゃんと隣に寝せたんだけどな。何度何度移しても…!!」
アマが急に顔を赤らめる。
「あ、えと、ごめんな…街までおぶってくれて…重くて大変だったろ…」
「大変だったのそっちじゃない…!」
じゃあどっちやねん
蹴ってないっていうし。
ピョコンッ
「あ」
毎度お馴染みの朝の光景に、アマがプッと吹き出す。
「何だ?そのすごい寝癖」
「うー…どうやっても毎日違う場所に凶悪な寝癖がつくんだよ、俺。ちなみに一日直らない。そして寝ると今日の寝癖がなくなって、明日別の場所に寝癖ができるんだ…」
俺は頭を抱える。
が、更に寝癖はピョコンッピョコンッと存在を主張して来やがった。
「かわい…」
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