57人が本棚に入れています
本棚に追加
その時
ドサッと人が倒れる音が彼らの後方から聞こえた
振りむくとそこにいたのは一人の青年
ただし昼間だというのにまるでそこだけ夜のような暗さを持ち
目は前髪にかかってよく見えないが猟奇的な目であることは直観で感じられる
絶対的な恐怖
それをスキルアウトたちが感じた直後
圧倒的な戦局が展開された
久住命は思考を止めそれを傍観するしかなかった
いや、彼女が気づいた時にはもうすでに終わっていた
第8学区裏通り
そこに広がる光景は
気絶した男たちと一人たたずむ青年
彼らは一滴も血を流してはいなかった
なのに
青年はわずかな時間で全てを終わらせた
彼女の思考が戻ったのは青年によって縛られた両手が自由になった時だった
最初のコメントを投稿しよう!