1章

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「名乗るほどの者じゃない」 こんな答えを彼女は望んでいたのかもしれない だから笑顔だった 自分の中で精いっぱいの笑顔を作った しかし、 「・・・・・・失せろ」 感情のこもっていない声により彼女の笑顔は崩れた その瞬間が信じられなかった 運命だと感じた自分が馬鹿らしく思えた 青年が自分の横を通り過ぎていく 呆然とする彼女の目に自分の携帯が映った そこには今日フラれた少年の好きだったマスコットのキーホルダーが付いていた だから 彼女は諦めない 「ふざけんなああああああああああああああああああああああああ!!!」 青年が妙な叫びに気付いた直後 ドカッ!!という音が鳴り響いた 結論 暴れるのはストレス発散に効果的 ただし人に向けないように
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