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少女たちの時間はこうして過ぎていく
彼女たちがいるのはとある映画館
といっても、普通の映画館ではない
ぶっちゃけ知らないほうがいい
ここでしか観られないB級やC級映画ばかりを取り扱う映画館
もちろんそんな映画館に人がいるはずもないので観客は彼女たち二人だけなのだ
ひとりはニットのワンピースを着た十二歳ぐらいの大人しそうな少女
もうひとりは小柄で華奢な体つき、背中の開いた丈の短いドレスを着ている
「ていうか、私そろそろ仕事に戻りたいんだけど」
「何でですか?あなたさっきまで暇そうにしてたじゃないですか。だから私がわざわざ超プライベートな時間を割いてまで連れてきたんですよ?先に帰るのは超失礼では?」
「勘違いしないで。私の仕事には一応あなたの監視も入ってるからついてきただけ。映画を見たいと思ってきたわけではないのよ」
「ツンデレですか?超似合わなくて逆にウケます。」
「お望みならそうするわよ?絹旗最愛ちゃん?」
「・・・・・ちゃん付けは遠慮してほしいんですけど」
「可愛いからいいじゃない。絹旗ちゃん?」
ぴくっ、と絹旗の眉が動く
彼女は見た目によらず大能力者(LEVEL4)だ
その気になれば隣のドレスの女など一撃で沈められる
しかし、
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