序章

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店主の男は『情報屋』だ 学園都市の情報から世界の裏側までの情報を売り買いする 普段はただの店主だがこういう時だけ『情報屋』になる 「そういや知ってるか?この戦争に乗じて学園都市の中から外に向けて密貿易をしている連中がいるらしい」 店主、いや情報屋は磨いたグラスをもどし 「噂で聞いたんだが、どうやら見返りは1億を超えるらしい。やっぱそれだけ売れるんだろうな」 学園都市の情報というのは世界中から注目される その分情報料は跳ね上がる。そういう仕組みになっている 情報屋はグラスを元に戻すと両手をカウンターにつけ、 「で、ご注文は?」 すると、 男はバッグをカウンターの上に放り投げ、 「700万だ」 そう短く言った 情報屋は中身をみると笑みを持って男を見る 「なるほど、こいつはけっこうでかい情報になるな。なにがいい?さっき言った密貿易類の情報か?それとも武装無能力集団(スキルアウト)の本拠地?どちらにしろ汚れ仕事だがな」 「いや」 男は短く付け加えると 「知ってるか?ある『雑貨稼業』の奴が言ってたんだけどな」 「人間一人の価値って700万なんだと」
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