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それから京谷が「バッティングがしたい!!」というのでマルイチの中のスポーツセンターへと俺たちは足を運んでいた。
「うぉりゃゃゃ!!」
京谷の根性がこもったバッティングも空しくバットは空振りするばかり。
「くそぅ、全然当たらねぇ~!」
それもそのはず京谷が入っているボックスは最速の155kmで球が打ち出されるボックスなのだ。
「もう、諦めたらどうだ~?」
「ここまでやって引き下がったら男じゃねぇ!」
すると後ろから佳奈につつかれた。
「どうした?」
「あれ、ほしい!」
佳奈が指さす方を見るとでかい熊のぬいぐるみが置いてあった。
店員に話を聞くとバッティングをしてホームランの的に当てればホームラン賞として貰えるとの事だった。
「ほしいのか?」
「ほしい!」
佳奈は子供のように目を輝かせている。
俺は佳奈の頭にてを置いて「分かった。」と言って京谷のいるボックスへと向かう。
「京谷。」
「なんだ?」
「一回変わってくれ。」
「ん? 別にいいぜ。」
京谷と入れ替わりでバッターボックスに立つ。
「京谷、ホームラン賞に何賭ける?」
「ん? そうだな~、二人分のジュースとハンバーガーでどうだ?」
「約束な。」
「男に二言はねぇ!!」
京谷がそう言った瞬間目の前のバッティングマシンから最速の球が打ち出される。
俺は少し振り遅れながらもバットはしっかりとボールを捕らえホームラン賞の的へとボールを運んだ。
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