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京谷と初めて会ったのは中学一年生の春、体験入部の時だった。
新入生と二年生で試合をすることになった。
序盤は俺が暴れまくりリードしていたもののさすがに相手も伊達に一年間バスケをしている訳でもなかった。
すぐさま俺に三人ものマークがつき振りきれるわけがなく、新入生はほとんどが初心者であり二年生を止められる訳がなく点差が縮まっていく。
そんな中一人俺に囁きかけてくるやつがいた。
「三人のうち二人、お前から引き離してやる。
点数稼ぎは任せるぜ。」
そいつは宣言通り俺から二人のマークを外した。
そのうちにまた俺が暴れ試合は新入生の圧勝という形で幕を閉じた。
その時囁きかけてきたのが紛れもなく、俺の隣に座り、熱い応援を送っている京谷というわけだ。
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