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｢どうしたんだよ、佳奈!?｣
｢やだよ…もう何も…失いたくない…。｣
その声すらも震えていた。
｢大丈夫、さっきのは嘘だ、だから安心しろ、な？｣
｢本当に？｣
俺は頷いた。
佳奈はそれを確認すると小さく笑って疲れたように俺に体を預けた。
その後、佳奈の両親に事情を聞きに行ったところ佳奈はいつからか何かを失うのを非常に恐れるようになったらしい。
それからというもの何かを無くしたりするとパニックに陥るようになったのだと言われた。
それからは俺が常に側にいるようにしている。
佳奈が心配だというのが一番の理由だが、なにより、佳奈がそれを望んだからだった。
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