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高校三年生の冬、推薦入学が決まっていた俺と佳奈は体育館にいた。
「今頃、みんな受験だね。」
「そうだな。」
「・・・あのさぁ、和人。」
「なんだよ?」
「もしも、もしもさ、私が高校のIH(インターハイ)で優勝できたらさ・・・」
その後の言葉がどうしても思い出せなかった。
「・・人、和人!」
はっと我にかえる。
「ぼうっとしてどうした?試合、終わったぞ?」
「あ、あぁ、悪い。」
「今日なんかお前、おかしいぞ、大丈夫か?」
「大丈夫だ、気にするな。」
俺は立ち上がり、佳奈の元へと向かう。
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