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ゲームセンターに行くと案の定、京谷は格ゲーのコーナーに座り込んでいた。
「よっしゃ! 十連勝!」
「相変わらず狩ってるな。」
「お、お前ら来るのが遅いぜ。 もうちょっと早ければ俺の華麗なテクニックを見せたのによ。」
「じゃあ、久しぶりに対戦やるか?」
「おう! かかってこい!」
俺は向かいの席につく。
「ねぇ、和人。」
「ん? どうした?」
「あのさ…。」
FIGHT!の文字とともにゲームが開始する。
「ぬ!? 攻撃が当たらない!? な、なんだその技は~!」
京谷がそんなこと言っている間にキャラクターのライフが0になった。
「和人!! お前、いつの間にそんなに強く!?」
京谷は向かいの席の人物を見ると驚愕した。
「今やってたのって、佳奈ちゃん?」
席に座っている佳奈は笑顔で頷いた。
「凄かったな、今の…。」
「えへへっ、和人よりは強いはずだよ。」
「佳奈ちゃん! 弟子にしてくれ!!」
「だ~め、私は弟子をとらない主義なので。」
京谷はその場で「くそぅ!!」と嘆いた。
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