🌕プロローグ🌕

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翌日 狐は朝早くに水浴びに出かけました。 (あの男はまたくるのだろうか……。) 狐はそう思いましたが首を振り“何を考えているんだ妾は!”と心で思いました。 そして狐は水から出て体を拭き着物を身にまとい、お堂へと戻りました。 狐がお堂へ戻ると男の人はもう来ていました。 「おはようございます、雌狐さん」 「あぁ、おはよう」 狐は男の人にあいさつを返すと中へ入りました。 男の人も狐の後に続いて中に入りました。 「座るがいい」 「では失礼しますね」 狐は男の人が座るのを見ると問い掛けました。 「して、今日は何用で参ったのだ?」 「……雌狐さん。今日は大事な話があるんです。」 と男の人が真剣に言うので狐も真剣になります。 「雌狐さん。俺と祝言をあげてくれませんか?」 「………………今、なんと?」 狐は耳を疑いました。この男の人が祝言をあげてくれと言うのですから。 「ですから俺と祝言をあげてくれませんか?」 でも本当のようです。
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