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翌日
狐は朝早くに水浴びに出かけました。
(あの男はまたくるのだろうか……。)
狐はそう思いましたが首を振り“何を考えているんだ妾は!”と心で思いました。
そして狐は水から出て体を拭き着物を身にまとい、お堂へと戻りました。
狐がお堂へ戻ると男の人はもう来ていました。
「おはようございます、雌狐さん」
「あぁ、おはよう」
狐は男の人にあいさつを返すと中へ入りました。
男の人も狐の後に続いて中に入りました。
「座るがいい」
「では失礼しますね」
狐は男の人が座るのを見ると問い掛けました。
「して、今日は何用で参ったのだ?」
「……雌狐さん。今日は大事な話があるんです。」
と男の人が真剣に言うので狐も真剣になります。
「雌狐さん。俺と祝言をあげてくれませんか?」
「………………今、なんと?」
狐は耳を疑いました。この男の人が祝言をあげてくれと言うのですから。
「ですから俺と祝言をあげてくれませんか?」
でも本当のようです。
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