七色

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「空良~海連れてってー!!」 ねぇ、知ってる?空良。 私もうすぐいなくなるの。 「またぁ?」 空良…。ごめんね? 私から空良を手放すことはできそうもないの。ゴメンね…? 「…だめ?」 こーやって甘えれば空は応えてくれる。 「ッ…///ばーか。実夏の行きたい所は何年かかっても絶対連れてってやるよ。」 …その何年後に私はきっといない。だからすぐに行けるとこしかお願いしないからね? 空良が少しでも後悔しないように…。 早く新しい子が空良の隣に来れるように。 さみしいなぁ…。 「やった!!ありがとーッ!!んぢゃいこ?」 それまでは私が空良の隣にいる。 誰にも渡さない。…渡せない。 ねぇ、空良?幸せはね?しゃぼん玉のように七色なの。 すごく綺麗な七色は…壊れやすいの。 でも空良のおかげで。空良の愛のおかげでしゃぼん玉は今、ガラスになったの。 ううん。彼方と出逢ったときにガラスになってたのかもしれない。 「空も入ろうよー」 ねぇ、空良? 「ヤダ。寒い。」 ねぇ、空良。 「えぇー…。きゃぁッ」 「あっぶね」 こーやってさ? カッコよく私を助けないでよ… 子の胸にずっといたくなっちゃうじゃん…。 「ありがとーッ///」 「…ふっ」 そーやって私の弱い笑顔を見せないで… 「あーッ笑ったぁ!!!」 ねぇ、空良。 今すごく幸せだよ。 「なぁ実夏。」 そーやって私の弱い声を聴かせないで… 「んー?」 「大人になったら…結婚しようか。」 …バカ。バカだよ。ホントにバカだよ…。できないよバカ。 嬉しいよ…ホントに嬉しい。ありがとう。 「う゛んッ!!!」 「泣くなよバカ」 優しい笑顔を優しい声を優しい言葉をくれてありがとう。
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