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ホテルの一室で中年の男が、部下の女の制服を脱がせている。
「今日はこれを試してやろう」
男の手には電マが握られていた。
「それは、肩の懲り等をほぐす為の家電、電マではないですか?」
とぼけた様に女が言うと、男がニヤリと笑う。
「そうだ。これが良いのだ。安心したまえ。今日買ったばかりの新品だ。誰にも使った事は無い」
「嫌、怖いわぁ」
益々興奮した男は、電マを振動させながら女の身体へと近付けてゆく。と、その時だった。
バリンと窓硝子が割れ、突風でカーテンが捲れ上がり、一人の山伏が侵入してきた。
「だ、誰だ!?」
急な出来事に二人の男女は腰を抜かしてしまった。
山伏は杓杖をシャリンと鳴らすと男を睨む。無精髭で身なりは汚らしいが、まだ三十代後半の男だった。
「その電マ、呪われておる! こちらへ渡せ」
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