episode1 出会いは唐突に

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今度は快速電車に乗って来た道を引き返す さっきよりも早く景色は流れていく この車両には自分以外には誰もいなかった もう何も考える気力が起きなかった ただ通り過ぎる景色を眺めていた やがて降りる駅に着いた、しかし既に普通電車の終電はなく 僕は少し長い距離を徒歩で帰る羽目になった 改札を抜けて駅を出ると周辺の店はほとんど閉まっていて 灯りはほとんどなかった、あんなニュースを見たあとだったから ガラの悪い輩がいないかと少し不安になった ほんと、今日はついてない…そう愚痴を零す 暗い夜道をトボトボ歩き、しばらくすると 一級河川に架かる橋にさしかかった 橋を渡っていると時折車が通り過ぎていく ふと前を見ると、一瞬車のライトに照らされて 向こうの方に何か大きなものが転がっているのが見えた 近づくにつれてそれが何なのかが見えてくる 僕は動揺した、それが人だなんて思いもしなかったからだ こんな時間にこんな場所でどうして、事件か何かか、 いや今はそれどころではない、僕は慌てて傍に駆け寄った
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