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「だっ、大丈夫?!」
体を揺さぶってみても反応がない
顔を覗き込んで見て、僕は一瞬言葉を失った
倒れていたのはパッと見て高校生くらいの女の子、それも
とびっきりの美少女だったからだ
ボロボロになった白い服に裸足、普通では考えられない
だって今は初冬、こんな格好いくらなんでも寒すぎる
特に目立った外傷も無いようなので抱き起こす
幸いにも息はあるようだ
さすがに放置しておくわけにもいかず、
僕は上着を彼女に着せてあげ、さっきよりも重たい足取りで
彼女をおぶって家へと歩いた
家に着く頃にはとっくに日をまたいでいた
やっとのことで家にたどり着く、玄関の灯りはついていた
ポケットから鍵を取り出し玄関を開けると
奥から慌てたように長い黒髪の女性が駆け寄ってきて
怒る態勢に入ろうとしたのだが、背負ったものを見るなり
真っ青になって固まってしまった
「礼奈さん、事情は後で説明するから布団用意して!」
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