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「木本 理紗です。分からないこともたくさんありますが頑張ります!よろしくお願いします」
最初に自己紹介した木本は、はきはきとした清々しいタイプ。
そんな木本の後からぴょこっと顔を出したのは中山。
「な、中山 愛です。沢山迷惑をかけてしまうかもしれませんが、よろしくお願いしまちゅ」
最後の最後で噛んで顔を真っ赤にして俯く中山さん。
部署内のみんなは可愛いと言って笑っていたが正直、俺はそれどころじゃない。
彼女の、あどけない仕草や甘い顔立ちに俺は目を離せなかった。
「愛ちゃんかー!よろしくね」
ふと、岡本の声が聞こえて俺は我に帰った。
視線を中山さんの方へ向ければ、中山さんの手を握り、髪を指でくるくると弄る岡本の姿と顔を真っ赤にする中山さんの姿。
俺は直ぐに岡本を牽制して2人に仕事の説明をした。
彼女は一生懸命に俺の話を聞いていた。その姿にさえ、胸が高鳴るのが自分でもわかった。
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