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  最初からなかった事にしようと思って手を伸ばして崩そうと思ったら腕を掴まれて一喝されてしまったの。それでも懸命に私はソレを崩そうと頑張ったわ。壊してしまえば私の勝ちなの。壊してしまえばまた作り直せそうな気がするの、全く同じようにならないように今度は工夫をするから、だから、お願い、ソレを崩させて。止めないで欲しいと泣き喚けど、私の腕は掴まれて離れないままで、今度は足で崩そうかなって思ったんだけどソレには届かなくて、どうしたら壊せるのかと考えて、それでいてずっと動けない状態が続いて、叫んで叫んで、叫びまくって解放を願って破壊を願って星を頼ったわ。 もう喉はカラカラ。涙もカラカラ。体の水分がまるで全て抜けてしまったかのようなこの息苦しさ。まだ掴まれている私の腕。お願いだからソレを破壊させて!私の願いは、ソレを崩してやり直す事なのよ!、叫んで疲れたのか、体にもう力が全く入らなかった。悲しいけれど、ここでもう私は終わりを迎えるべきだと確信せざる終えませんでした。 その先に何があるのか私にははっきりと把握しきれていません。しかし、ソレを破壊し崩す事を諦めてしまった限り、前進し、ソレをまた創り上げていかなければなりません。悲しみを叫んだ手紙を目立つところに置いておきましょう。さあ、ここからがまた新しいソレへと繋がるのです。 受け止めるべき現実を見つめ返し それら全てを理解して 飛ぶ時は 涙は流れているでしょうか?
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