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〔ええぇ―っ!!!!?そうなの!?〕
皆の心の叫びに同意。ビックリな返答だ。
『そ…そうか…やっぱりね。
なんとなくそうなのかな?とか思ったんだ。
それじゃあその頭の花は地花なのかな?』
『そう。桜だ』
〔あっさり肯定!!!〕
ここまで来ると妙な会話のキャッチボールが出来上がっているような気がしてくる。
僕の頭の中のノルアドレナリンは今まさに最高潮に発生しまくってることだろう。
会話が神業的按配で成り立っているような気さえして来る。
『あぁ名前の通りなんだね。
そうかぁ~あっ僕はこのクラスの委員長で重枝っていうんだ。
よろしくね。』
『よろしく』
皆の突っ込みも途中から聞こえなくなっていた。
これが無我の境地というか悟りを開いたってことなんだろうか。
僕はクラスの全員が真っ白になって唖然としている中、彼と普通に握手までかわし、妙な友情すら芽生えた。
そして今彼と屋上で昼食を一緒にしている。
『今日はいい天気でよかったね。』
『あぁ。』
『光合成日和っていうかさ。』
今例え彼が頭から2リットルの水を被って、口から植物用栄養剤(液体タイプと固形タイプを交互に)食べていたとしても、たぶんあまりに有り得ない事のせいで、思考する事を危険と判断した脳が強制的にこれは当たり前で普通のことなのだと納得させているだけなのかもしれないが、僕はちっとも動じていない。
そうこれは僕に与えられた試練というか、宿命なのかもしれないからだ。
こうして、僕はひょんなことから転校生、桜木草太の観察日記を付けるに至ったのである。
■第1話■
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