第2章~出会い~

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《ガシッ》 踏み出そうとした瞬間に、誰かに右腕をつかまれた。 とっさに振り返ると、さっきのチャラ男。 触られるのが嫌い。 嫌でつかまれた手を振り払った。 「何やってんだよ。」 「外見てるだけだけど?」 適当に返事をすると、 疑うような目で私を見る。 だめだ。 この人の傍に居ると全部が狂う。 何もかも。 無駄になる。 仕方なく、またフェンスを登った。 もう、病室戻ろ。 屋上を歩いて、エレベーターの方に向かう。 「おいっ!」 無視したかった。 また私の右腕をつかむ。 あまりにも力が強かったから、 振り払えなかった。
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