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《ガシッ》
踏み出そうとした瞬間に、誰かに右腕をつかまれた。
とっさに振り返ると、さっきのチャラ男。
触られるのが嫌い。
嫌でつかまれた手を振り払った。
「何やってんだよ。」
「外見てるだけだけど?」
適当に返事をすると、
疑うような目で私を見る。
だめだ。
この人の傍に居ると全部が狂う。
何もかも。
無駄になる。
仕方なく、またフェンスを登った。
もう、病室戻ろ。
屋上を歩いて、エレベーターの方に向かう。
「おいっ!」
無視したかった。
また私の右腕をつかむ。
あまりにも力が強かったから、
振り払えなかった。
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