第2章~出会い~

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「俺、レオ。竜崎玲音。」 いやいや。 誰も聞いてないし。 相変わらず、ずっと笑顔。 昨日の夕方とは大違い。 なんなの?本当にもう。 「お前は?」 やっぱり。 嫌いだ、男の人は。 でも仕方なく、名前を言った。 「仲川沙奈。」 顔を合わせたくなくて、窓の方を向いて話す。 何にも反応がなくて、玲音の方を向く。 すると、私の顔をじっと見つめていた。 「何?」 すると玲音は、見つめながら少し笑った。 「なんだ。色んな表情持ってんじゃん。」 当たり前じゃん。 私、人間だよ? ただ・・・ 表情を心の中に閉じ込めただけ。 封印しただけ。 あんなの、もういらない。 「持ってない。この一つの表情だけが、本当の私。」
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