第3章~前の自分~

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それから私は、西村眞子に逆らうようになった。 鞄に入っているじぶんのお弁当をロッカーの中に閉まって見つからないようにしたり。 わざと目をそらさないで 相手の眞子の顔をジッと睨み付けたり。 眞子の嫌な顔が見たいと思った。 悔しそうな顔 それを見て心のなかで笑っていた。 ・・・ね? 案外最低な女でしょ? 私。 記憶を無くして以来、 怖い感情しか持てなくなった。 だから自分の本性は体のどこか遠くに置いて。 今は・・今は。 嘘の自分をどんだけ私自身で止められるか。 両親を殺した犯人に復讐する。 これは嘘の自分? いや・・・ 嘘の自分だと信じたくない自分の感情もある。 だから・・・ 復讐したいとゆう気持ちはきっとどこかにある本性なんだ。
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