8人が本棚に入れています
本棚に追加
/122ページ
どうやら私は,『仲川沙奈』とゆう名前らしい。
どこの学校だったかも,
あのトンネルをなぜ通ろうとしたか,友達の名前。
そして自分のこと。
全く覚えていなかった。
ただ…
ただ。あのトンネルで事故にあったこと。
何の用事かは分からないけど,あのトンネルを歩いたこと。
私が倒れた隣に白いコスモスが一輪咲いていたことだけは,はっきりと覚えている。
だけど私はどこに向かっていたかは分からない。
「…ぃ,おーい!!自分の世界に入んないでよー?」
私が考え事をしてる途中に看護師さんが話しかけてきた。
「仲川さんしばらくの間,入院してもらうからね。」
看護師さんの話を聞くと,私は病院に運ばれてすぐに手術をしたと,看護師さんは話した。
今日,目が覚めたから…。もう3日は眠ってたんだ。
頭に少しチクッと痛みがはしって,軽く触ってみるとぎっしりと包帯が頭にまかれているのが分かる。
最初のコメントを投稿しよう!