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「…懐かしいな…」
八年もの間、この家は"あの時"からまるで時間から切り取られたかのようにそのままだった。
「うーん…一応、新しい家具を買うお金は持ってきたんだけど…いらないかな?」
美鈴姉がそんな風に行ってきた。
あー…気遣ってくれたんだな…
できるだけそのままにしようとする美鈴姉の無意識の気遣いに思わず視界を曇らせる。
………
…でも。
「いや、一とおり新しくしよう。」
「え?でも…」
「過去とも決別するために。」
「あ………うん。」
美鈴姉は困ったように笑いながらも俺に頷いてくれた。
「よーし!!ちょっくら頑張っていきますか!!」
ぐーっと伸びをしながら言うと早速作業に移った。
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