甘いココア

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「俺は、千尋のことが好きだ。前は、テニスをするときにお前が居てくれれば頑張れた。でも、今は違うんだ。ひとつのことに集中したい。俺が選んだのはテニスなんだ。だから、暫く、少しでいいから距離をおかせてくれ」 遠回しに、お前といると疲れると言われた気がした 「分かった」 それしか言えなかった 亮平が去ったあと 花壇の縁に手を打ち付けながら涙を流した それと同時に 大粒の雨が私を濡らした 私と一緒に泣いてくれてるかのようだった 「君ってM?」 頭上から低い声がした 見上げると 黒い傘を差した男の子が私を見下ろしていた
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