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翔一郎「焔を纏い操る……? 何処でその能力を?」
紅蓮「…………産まれた時からです………多分」
僕は顔に暗い陰を落とした。自分の能力には良い思い出が無い。
翔一郎「…いや、悪い。野暮なことを聞いたな。悪かった」
松田さんは深々と頭を下げ謝罪の言葉を申し訳無さそうに言った。
紅蓮「い、いやいいです。そんな謝らなくても…!」
翔一郎「そうか。じゃあ赤星が言うなら止めるぜ」
しかし僕は謝罪は別によかったので止めるように言うと松田さんは何事も無かったようにケロッと笑顔で僕を見た。
切り替わりが早い人だなぁ……。
翔一郎「さて、今から俺んちに行く訳だが泊まっていくか?」
紅蓮「え、そんな…悪いですよ…」
翔一郎「遠慮すんなって。するだけ無駄だぜ?」
松田さんの言葉に対し、僕は少し悩んだが「はい」とだけ軽く答えた。
翔一郎「うっし、じゃあ行くか! あ……」
松田さんは何かを思い出したように僕をジッと見た。
その目は真剣な眼差しをしていた。
翔一郎「俺のことは翔一郎と呼んでくれ。あと……これはとっても重要だ」
紅蓮「はっ、はい! えっと……なんですか?」
翔一郎さんは僕の両肩を手でしっかりと掴んだ。
翔一郎「ちゃんと自分のことは“男”って言うんだぞ」
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