第一幕 孤独少年

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僕がまた独りになってもう一年が経った。 いや……正確には一年五ヶ月だ。またと言ったように前にも捨てられたことがある。その時はまだ幼く、物心がついた辺りに独りになったのだ。 理由は捨てられたからだ。正確には突き放されたと言ったほうが正しいのかもしれない。 捨てられた理由は、僕にある潜在能力…いわば超能力のせいだ。 僕の能力。それは“焔を纏い操れる能力” コレが出来る。親だって驚き喜ぶだろうと思った。あの時までは本当に幼かったと今でも思う。 親に教えたところ案の定、親は驚き喜んだ。テレビに出られるとまでいった。しかし違う意味で僕はテレビに出た。五人の人間を焼死させたことで。 ある日…親は僕に是非会ってもらいたい人が居ると言った。僕は勿論会った。黒いスーツの男が三人居た。 親はそこにあるオモチャで遊んでなさいと言った。それに従った。 数分経ったとき、僕はある言葉を聴いた。
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