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―――どうしてお前は生きているんだ?
―――コイツが殺したんじゃないか?
―――そうだ。コイツが殺したんだ。
―――悪魔だ。化け物だ。死神だ。
―――こっちに近づくな。この死神め。
―――化け物が。どうして生きているんだ。
―――悪魔が。本当はお前が殺したんだろ。
無理だった。僕には耐えられなかった。
何処に行っても誰も近づかない。近づいて来ても次の日には来ない。もしくは誰かに何か言われ近づかなくなる。
僕の居場所は日に日に無くなっていった。
もうイヤだった。
孤独はイヤだ。
大切な者が欲しい。
僕を孤独から引っ張り出してくれる者が欲しい。
助けてよ…!! 誰か…!!
―――ワシを呼んだか?
……………誰…なの…?
―――キミを孤独から救うしがない老人じゃよ。
……ホン………ト……?
―――偽りは無いわい。さぁ、行こうかのう。
僕は老人についていった。それで本当に救われると信じた。
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