第一幕 孤独少年

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老人は名を名のらなかったが他のことなら教えてくれた。 半分だけ人間。もう半分は人外の血で出来ている。 そう僕に教えてくれた。 老人は元々違う世界に住んでいたらしい。そして現役引退し、この世界に住み始めたらしい。いわば隠居だ。 僕のことをよく理解してくれる人だった。 僕は毎日笑って暮らせた。 楽しかった。 真に孤独じゃないって感じた。 しかしこんな日は毎日続かなかった。 一緒に暮らして約四年ぐらい経ったある日。 老人は忽然と姿を消した。 僕は書き置きか何かを探したが結局見つからなかった。 こうして僕は、また独りになった。
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