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たゆたう、とはいいものだ。
僕はふぅわふわ、漂いながら、思った。
多分、死んだ。
いやだって記憶ないし。
物事全てに多分がつく。何故って、覚えてないから。
もうそろそろ転生しそうな予感に、身を震わせる。
死んだかどうかもあやふやだけど。
ぽんっ、と音がした。
漂う身体を必死に留まらせて、僕は見る。
緑とか赤とか青とか黄とか白とか――色んな色が凝り固まり型に押し込んだ有彩色まみれの人影がいた。
「やあぁ」
変なエコーの掛かった声で挨拶された。
気さくそうに手を上げられても困る。
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