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前を向くと丁度前のドアが開いた
それと同時に担任であろう人物が教室に入ってきた
「なんか…ヤンキーみたい」
「てかヤンキーだろ」
「……。」
嘘。
何で。
「力?」
隣から剛史の視線を感じるが振り向く余裕もない
「あ~。今日からお前らの担任になった風波慎吾だ。よろしく」
無表情に言う慎吾にみんなは見た目の厳つさもあって怖がっているのが雰囲気でわかる
いや、そんなことよりだね
俺の記憶が正しければだけどね?
叫んでもいいかな?
「慎吾ーーーっ!!!」
ガタッと席を立ち慎吾を指差して叫んだ
「…よぉ」
ニヤッと笑う慎吾を見て怒りがわなわなとこみ上げてきた
「力!知り合い?てか家族?」
剛史が隣から服の裾をちょっとだけ引っ張って聞いてきた
ちょっ可愛いいんですけど!
怒りがこみ上げていたのがサーっと引いて行く
「あぁ。いとこなんだ」
落ち着きを取り戻した俺は席に着いた
「あー。力は後で家行くからそんときな」
オリエンテーション始めるぞーって気だるげに言う慎吾は昔から変わらない
「で?」
「ん?」
「俺たちも家行こうか?」
「何で?」
「泣きそうな顔してた」
「…。」
蓮は何も言わないがじっとこっちを見ている
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