2026年7月21日

12/16
前へ
/71ページ
次へ
……ガラガラ 第一研究室に到着し、私は勢いよくドアを開けた。 「…ギリギリだな。」 私の姿を確認せずに、白衣を着た背中が呟きをもらした。 「ピッタリですよ? 表現の仕方で大分受け取りかたが変わります。 今の場面では、『ピッタリ』が正解なはずです。」 彼は、私が唯一信頼を置いている教授━━葉山 鉄弥だ。 「……ピッタリね。」 ニコリと微笑みながら、ようやく彼は私の方に体を向き直した。
/71ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加